話ことばの芽生え
言語聴覚士のOです。
今回は、話しことばの芽生えについてお話をしようと思います。
一般的に“ことば”=話しことばをさすことが多いです。ことばを話すようになる(初語)のはおおよそ1歳と言われています。
生まれてすぐに「母ちゃん、お腹すいた。」と言われたら、「うちの子天才!」と思うよりも、びっくりすると思います。
ことばは急に話始めるものではなく、1年かけて育っていっているものなのです。
ことばが出てくるためには様々な機能の発達が関わっていますが、今回はその中でもここが育ってくるとことばが出てくるなと思うポイントを挙げます。
1つ目は、物や音をどれくらい“分かっている”かです。
“分かっている”とは何かというと、何の音なのか、どうやって使うものなのか、形や色の違いなどが“分かっている”ということです。
お子さんとの関わりで具体的にみているのは、靴→足を入れる(靴に足を持っていく動きをしている)とか、上着→腕を通す(袖に腕を通そうとする)などの行動です。
“物の名前(ことば)”の前に、物のイメージがどれくらい出来上がっているのかがポイントとなります。
これは、ことばを話すだけでなく、ことばを理解するというところとも関わっています。私たちは、この機能を発達させながら、たくさんのことばを獲得していきます。
2つ目は、ことばの理解力です。
ことばを話す前にことばを理解するという力が発達してきます。
例えば、①お子さんが家の中で遊んでいるときに、お母さんが鍵を見せながら「公園行くよ。」と言う→靴を履きに玄関に行く、②お子さんが家の中で遊んでいるときにお母さんが「公園行くよ。」という→靴を履きに玄関に行くという2つの場面があります。
どちらが、ことばだけで理解をしている場面でしょうか。
皆さんお分かりのように、答えは後者ですね。
私たちの生活の中にはことばが無くても状況から汲み取れる場面があります。
状況が無くても、ことばだけで理解をしているかどうかもことばを話し始めるポイントとして見ています。
最後は、コミュニケーションです。
ことばは伝達手段の一つです。
人に伝えたい、人と関わりたいという気持ちがどれくらい育っているのかもことばを話し始めるポイントになります。
今回は、話しことばの芽生えに焦点を当ててみました。
では、どうしたらこれらのポイントが育っていくのかをまた、紹介できたらいいなと思っています。
参考文献:言語発達地帯の言語治療(診断と治療社) 改定第2版 小寺富子著
