こんにちは
言語聴覚士のMです。
私はコミュニケーションの方法を増やしたり広げたりしたいと思い、数年前から手話講座や手話サークル等で手話を学んでいます。
聴覚や発話に困難のある人(以下、きこえない方)が困ることのひとつに電話がかけられないことがあるそうです。
昔は役場の人にかわりにかけてもらったり、家族や近所の人にお願いしていたようです。
先日、手話講座の中で”電話リレーサービス”についての講義を受講し、初めて知ることができましたのでご紹介します。
電話リレーサービスとは、きこえない人が手話や文字を使って電話をかけられるサービスです。
きこえる人ときこえない人をつなぐ通訳オペレーターが間に入り、きこえない人の手話や文字で伝えた内容を音声できこえる人に代わりに伝え、返ってきたメッセージをきこえない人に手話や文字に変えて伝えてくれます。(事前の登録が必要で料金はかかります)
緊急の場合でも使えるように、365日24時間対応してもらえるそうです。
しかし、050からはじまる番号のため、何かの営業電話と間違われたり、あまり広く認知されていないことで、
冒頭のアナウンス(こちらは電話リレーサービスです。耳のきこえない方などからのお電話を通訳しております。双方のお話を全て通訳いたします。よろしくお願いします。)のところで切られてしまい、ひとことも話すことなく電話を終えてしまうということもあるそうです。
このようなサービスがあることが広く認知されれば、きこえない人が電話で困ることが減ると思いますので、
050で始まる番号から電話がかかってきたときは注意していただければと思います。
音声だけでのやりとりではなく、通訳の方を挟むこと、音声から手話や文字にする、
または、手話や文字から音声へ変える過程が入ることで、話し手から相手のメッセージが返ってくるまでに時間がかかることなども、
一緒に覚えておきたいところです。
その他、電話で相手先の声が聞こえにくい人のための、通話相手の声をリアルタイムで文字にできる<ヨメテル>というアプリもあるそうです。
きこえない方やきこえにくい方だけでなく、今後、年齢とともに聞こえにくくなることもあると思いますので、
今回ご紹介したようなサービスやアプリが広く知れ渡るとよいなと思いました。