言葉を育てるポイント④
こんにちは。言語聴覚士のKです。
ことばを育てるポイントの4回目は、前回までの内容を踏まえて「おとなから子どもへの話しかけ方・関わり方」についてお話ししようと思います。
今までお伝えしてきたポイント①〜③をより効果的に実践するためには、おとな側のちょっとした心がけが重要です。
心がけ⑴ 子どもの主体性を大切にする。
初めは子どもの興味がどこにあるかを見極めて、お子さんが楽しめること、夢中になれることから始めます。
大人が教えたいことや知りたいことを一方的に話すなど、指示的な関わりは少しお休みして、お子さんの「楽しい!」に大人がのるイメージです。
心がけ(2) 話し相手が「ここにいる」と気づいてもらう。
おとなへの注目を促すために、できるだけ正面でお子さんの方に体を向けて、目線が合うよう低い姿勢をとります。おままごとやおやつの時など、おとなと子どもの間に物がある時は、おとなの顔のすぐ近くに物を持ち、子どもが手を伸ばして届くくらいの距離で話しかけます。
なかには目を合わせることを「こわい」と感じるお子さんもいるので、必ずしも無理をして視界に入る必要はありません。
心がけ(3) 話しかけるときの「コツ」
以下のようなポイントを意識してみましょう。
・普段の地声よりも少し高めの声で
・抑揚を大きくつけて(不自然にならない程度に)
・ゆっくりと
・子どもの反応を待つように間(ま)をとって
・短い言葉(幼児語やオノマトペなど)を繰り返し話す
※幼児語…ぶーぶー、ねんね
※オノマトペ…ザーザー、キラキラ、ドキドキ
・身振りや表情も大きく、ゆっくりと
イメージとしては、「うたのおねえさん・おにいさん」の話し方に少し近づける感覚です。
ただし、大きな声や高い声が苦手なお子さんもいるので、その子が「心地よく聞ける話し方」を基本に、反応を見ながら調整しましょう。
また、その子が思わず言いそうな言葉や、思ってそうなことを、その子にあった話し言葉や身振り、表情も加えて、大人が表現することも大切です。
例)・アイスを食べているとき
「あ〜!つめたーい!」、「あまーい!」
・カバンの中に手を入れているとき
「あれ?どこどこ?」、「ないなーどこかなー?」
・公園でアリを見ているとき
「ありさん、ちっちゃいなぁ」、「おさんぽしてるの?」 など
子どもの様子や気持ちを大人が言葉にして伝えることで、状況に合った話し言葉や自分の思いに気づき、「表現することば」を身につけていくことができます。
すべてを一度に行う必要はありません。お子さんに合いそうなものから一つずつ取り入れて、話しかけてみてくださいね。
参考文献:言語発達遅滞訓練マニュアル〈2〉(エスコアール)佐竹恒夫(著)
インリアル・アプローチ(日本文化科学社)竹田契一 里見恵子(編著)
